ビジネス事例一覧

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#1031

自動車 / eスポーツ・ゲーム支援・活用

日産自動車

事例内容

2010年のグランツーリスモ5の発売に際して、GT-Rの設計情報をグランツーリスモに提供。
それによって、ゲーム内で、より精緻なヴァーチャルデザインが精緻化され、プレーヤーに「試乗(Test Drivign)」という経験を提供することとなった。

なお、米国では古いGT-R(特にR32)が非常に人気で、中古価格が高騰している(R32は、1989年から1994年までに生産された車でありながら、600万円超の中古車が存在)。その理由としては、映画ワイルドスピードでGT-Rシリーズが登場すること、通称「25年ルール」(製造から25年が経過した車種は「クラシックカー」として認可し、排ガス検査なしで中古車輸入できる)が適用され始めたことがあげられるが、人気のベースを引き上げたのは、グランツーリスモ(ポルシェよりも速い車がある!と評判に)、と言われている(ワイルドスピードには、GTーRシリーズは出てくるが、R32は出てこない)。
R32は、右ハンドルだけの設定で北米には正規輸出されていないため、知る人ぞ知るはずだった日本専用モデルが、一つのゲームのおかげで世界中のクルマ好きに知られる存在になり、同時に憧れの車となった。
#1016

社会 / ゲーミフィケーション

Badger(米国)

事例内容

Badgerが「Badger Maps」というモバイルアプリを開発。
コンセプトは、「営業担当者が「ポケモンGo」でゲームをするように、セールス活動を行えようにする」。

このアプリでは、営業マンの巡回テリトリー内にある顧客リストをマップ上に表示させて、移動時間のロスを最小限に抑えられる最適化された営業ルートを提示。
さらに、顧客の自宅やオフィスを訪問する都度、チェックイン機能によって、上司や同僚との間で、位置情報を通知、共有することができる。
目標として設定された、訪問件数や見込み客の獲得数をクリアーすると、ポイントや賞品が与えられる報酬プログラムと連携することも可能。

セールスチームとしての活用では、各担当者が巡回しているエリアを色分けすることで、手薄になっている商圏をマップ上から発見したり、一日の移動距離と営業成果を照合しながら、さらに効率的な営業ルートの開拓をすることも可能になっている。

Badger Mapsアプリの利用体系は、「月額料金×セールス担当者数」により定額課金する方式になっており、提供される機能の違いにより2種類のコース(セールス担当者1人あたり月額49ドルと95ドル)が用意されている。
#1013

技術 / AI

スタンフォード大学

事例内容

スタンフォード大学の臨床心理学チームが開発した「Woebot」は、認知行動療法(CBT) のメソッドに基づいて開発された自動会話型のAIエージェント。
Facebookメッセンジャーやスマホアプリを通したコミュニケーションで、メンタルヘルスのサポートを行う。
具体的には、毎日または1日おきに「いま何をしているの?」「気分はどう?」「元気のレベルは?」などのメーセージを送信してくる。
それに対する返信内容、単語の使い方から、ストレスのレベルを判定して、精神的な疲労度が高い場合には、気分が和らげたり、気持ちがポジティブになるような会話を進めていく。
ボットが悩み事の解決策を提示するわけでないが、会話の中で前向きな思考へと導こうとする。

ボットは定期的な会話をする中で、ユーザーの気持ちが落ち込みやすい曜日や時間帯のパターンを把握して、不安な状態に陥る前に、ジョークに富んだメッセージを送ったり、気晴らしになるYouTube動画やゲームなどの紹介をして、うつ病を予防。
それでも、ユーザーのメンタルが危機的な状態になった時には、チャットに「SOS」と伝えることで、カウンセラー(人間)の助けを求められる機能も装備されている。

Woebotは、個人ユーザー向けには、2週間の無料トライアルで具体的な機能を試した後、月額39ドルで継続的に利用できる有料コースが設定されている。
主な利用者層は、メンタルに悩む大学生や大学院生の若者。
また、企業が従業員のメンタルヘルス対策として利用できる、法人契約コースも設けられている。
#1012

技術 / AI

Babylon Health(英国)

事例内容

医療の世界にAIを導入して、24時間年中無休のAI診断サービスを実現させようとしている。
Babylon Healthの医療データベースには、数億件規模の症例データが蓄積されており、患者は、チャットボットの音声による質問に答える形で、自分の症状を説明していくと、AIが具体的な病名の判定と、その治療に適した専門医の紹介や予約までを行うことができる。

なお、Babylonが患者を診断する能力は、英国の医師が独立開業に必要な実力判定をする試験(MRCGP)で81点のスコアを2018年に取得。
試験に合格した医師の平均スコアは72点であるため、BabylonのAIエージェントは、実際の医師よりも高い診断能力を証明。
ただし、英国の法律では、AIが患者の診察を行うことはできないため、Babylonは、あくまで情報サービスという立ち位置で、医師の診察待ちを補完する役割が期待されている。

公立または民間の保険会社をクライアントにしている他、個人の患者に対しても有料で、チャットボットによるAI診断+専門医の紹介サービスを提供している。
月額9.99ポンド(約1300円)、または年間89.99ポンド(約1.2万円)の会費を払うと、AIによる健康チェックや、気になる症状をチャットで常時相談できるようになり、正式な診察や治療が必要とAIが判断すれば、専門医の紹介までを仲介してもらえる。
#999

新規事業・サービス立ち上げ / ビジネスモデル策定

エーワン精密

事例内容

エーワン精密は工作機械に使う部品を製造するメーカー。「コレットチャック」を主力とする、ニッチなトッププレイヤー。
同社の特徴は「スピード供給」(他に頼むと3日から1週間かかるものがエーワン精密に頼むと早ければ翌日に届く。少なくとも半分の納期で届く)。
「技術力はなくはないが、他社に真似できないほどではない」、また、「「コレットチャック」が破損すると、取引先は機械を止めるしかないため、取引先は一刻も早く欲しがる」とのことで、「スピード供給」に特化。
早く供給して高く売るモデルを貫く。
早く供給するため、主に以下に取り組んでいる。

1. 常時、半製品(3-9割まで仕上げたもの)をストック(3000種類、8000点)。
半製品を使えば、1時間ほどで完成できるものもある。
バーコードを使って、1品種ごとに保管用の棚から出し入れする都度、点数を厳密に管理し、在庫を一定に保つ。

2. 担当する従業員は全て正社員。高い利益率を給与や福利厚生にあて、優秀な正社員を確保。
その優秀な社員が、出荷のスピードを上げることに専心している。

3. 急な依頼にも対応できるよう、人員配置を「少し多め」にしている
ちなみに、効率的な運営を目指すための設備投資も「少し多め」にしている。